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はらっぱのすみっこ

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非日常的日常

祝 

話が前後しましたが、土曜はお兄の卒業式でした。
寒い、小雨混じりのあいにくの天気でしたが、
校内の聖堂で、ミサ(というか言葉の祭儀)付き卒業式。
もうこの聖堂に入ることもめったにないだろうな、
と思うと感慨がひとしおでした。
卒業生、60数人という少人数のせいか、
一人一人に卒業証書が手渡されました。

校長の話がよかったです。趣旨としては、こんな話。
「高校まで、あるいは大学までは、出された料理を食べて
 消化するだけでいい。受身でよかった。
 でも、社会に出たら誰かが料理を皿に盛って出してきて
 くれるわけではない。
 出された料理をうまいのまずいのと言ってるだけじゃダメで、
 自分で選ばなければ、何も食べられない。生きていけない。
 だから、これからは、皿に盛って出された料理でも、
 それを作ったひと、その素材を収穫したり運んだりしたひとの
 存在や気持ちを想像できるようになってください。」

皿に盛って出された料理… 
それは、保護され、支援され続けた、学校という場で与えられる教育…

式後、ホールで謝恩会。生徒の出し物もありました。
お兄のクラスは、ひとり一言づつ発表。
「まず感謝したいのは、両親・・・」 と、絶句する子。
「数学0点だったのに、補習補習で通してくれた・・・」 と、
目を真っ赤にして無事卒業にこぎつけた奇跡(笑)を振り返る子。
「部活のみんなに支えてもらった・・・」
「朝晩、送迎してくれたお母さん…」
出てくるのは感謝、感謝の言葉ばかり。

素直でいい子たちじゃん。
素朴だけどいいとこあるじゃん。

お兄もだけど、私も、3年間、出された料理に文句つけてばかりで
ろくにちゃんと味わってなかったかもしれない…
そりゃ、親としては、月並みでも高校生らしい高校生活を送ってほしかったよ。
色んな友だちを作って、行事で盛り上がって、というフツーの高校生活を。
ほとんどの生徒は、何の苦もなく出された料理を目いっぱい享受しているのに…
でも、結局は、お兄自身が心を閉ざして自らを締め出してたんでしょう、
友だちらしい友だちも、できなかったようだし、
行事のたびにブツクサもんく言って帰宅後キレてたし、
受験だって、一般受験したのは10人足らずという中で
切磋琢磨し合うようなチャンスもなかったし、指導も推薦重視だったし…
同じ高い学費払ってて、同じ皿の料理をガンガン享受してたほかの子たちに比べ、
お兄はろくに手を伸ばそうとももしなかったんじゃ?と腹も立ち、情けなくもあり…

まあでも、とにもかくにも、卒業いたしました。
無いものねだりしても始まらない。
浪人するつもりなら、せっかくの一年間、高校時代にはできなかった
体験の幅を広げるとか、読書とかにもトライしてもらいたいものです。
 
デジカメデータのHDDがぶっ壊れてしまったので、卒業記念に
ボケボケだけどケータイで撮った高校内の片隅にあるマリア像

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by yosako55 | 2010-03-09 01:36 | コドモの時間

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